ZEPの聖地を旅する

−大阪編−

-2006年10月7・8・9日-

くいだおれ人形

このサイトは１９９９年にスタートしましたが、最初にリンクを貼らせていただいたトリビュートバンドのHPは「大阪ツェッペリン」だったと記憶しています。
つまり一番つきあいが長いバンドというわけで。
特にジョーンジー役のFujiieさんは当ボードで話題になったことについて、さりげなく資料を送ってくれたりして、とてもお世話になっています。
いつかライヴに行ってお礼を言わなくてはと思っていましたが
２００６年にしてようやく実現できました。
１０月８日の大阪ツェッペリンのイベント「Led Zeppelin トリビュート LIVE in Osaka vol.1」、Larz Gallowsと共に４時間に渡るライヴが開催されました。

大阪といえば、ZEPが７１年７２年にライヴを行ないました。
これは是非ZEPの足跡を追わねばなるまい。
ライヴが決まってから、いろいろとリサーチしていました。協力してくださった皆さん、ありがとうございました。
大阪というところはZEPが来日中どんな動きをしたかについてあまり情報のないところでした。
暴れたことは間違いないようでしたが・・・・

貴重な情報源はRUSTY　LEDのサイトの「ツェッペリン日本公演 狂熱のオフステージ」のページにあります。
それによると２日目の大阪公演の後、「あるクラブ」に行きフィル･カーソンの服をびりびりに破いてやろうとたくらんでいたのですが、そのことを察したフィルが自分から服を脱いでテーブルクロスをまとっていたそうです。そしてホテルに戻った時、入り口でテーブルクロスを王子に奪われたためフィルは全裸でフロントに行き、自分の部屋の鍵をもらったのだそうです。

それとミュージックライフ1971年11月号の湯川れいこさんの密着リポートから。
「大阪入り。そして一行はこの日の夜行で大阪へ。翌日は久しぶりにゆっくりと午後まで眠って、夜は大阪フェスティバルホールで公演。これが乗りに乗りまくって、終わったのが10時40分頃で、このあと夜中の12時過ぎには、フィリピンのバンドが出ているディスコティック風のナイトクラブ、まぁ言うなれば大阪版ビブロスともいえるキングス・ランドにくり出して歓談。まさに痛快という感じで飲み明かしていた。」

つまり一日目の大阪公演の後「キングス・ランド」というナイトクラブに行ったようです。
二日目の公演の後ではフィル・カーソンが酷い目にあったらしいのです。
一体キングス・ランドというクラブはどこにあるのだろうか？
ネットで検索かけてもこのクラブの情報は全く得られませんでした。
大阪方面のZEPファンに聞いてもこのクラブをご存知の方はいませんでした。ただ「泊まってる場所からして北新地ではないか」という声をいくつかいただきました。
探偵サイトで調査方法を研究したMarieさんから「国会図書館には昔の電話帳が保管されているらしい」という情報が寄せられました。
当時の電話帳を見ればキングス・ランドの住所を特定できます。
それでヘヴンさんが国会図書館に問い合わせてくれました。調査目的、情報の入手先など大変答えにくい質問事項にも対応してくださいました。
そしてイヴェントの前日に電話帳のコピーが届きました。
そのニュースが入った時、ロックの神様のお告げが聞こえたように思えました。「行け！汝らよ。ZEPの聖地へ」

忘れちゃいけない大阪は食い倒れの地。グルメ情報は専らFujiieさんからいただきました。
うどん　千とせ
お好み焼　美津の
炭火焼肉　彦壱
うどん　道頓堀今井本店
５５１蓬莱本店

他にもライヴ会場のある千日前は美味しい店の宝庫だそうです。

運のいいことに前日は神戸でシナモンのライヴがありました。
10月7日は神戸に行き、シナモンファンサイトのstairwayご夫妻とアイルランドでお世話になったLiZaさんと一緒にシナモンを観ました。
ライヴについては掲示板の書き込みをそのまま使わせていただきます。

そして翌日の8日、LiZaさんと神戸を出発。新幹線で新大阪駅に着きました。

新大阪駅

駅のホームで待っていたのはMarieさん、ヘヴンさんです。
ZEPは来日中の移動は新幹線＆夜行でした。新幹線に乗った場合は新大阪駅で降りる事になります。
夜行の場合は会場が近い大阪駅になるのではないかと思います。

まずは送迎バスに乗ってZEPが泊まった元「大阪グランドホテル」に行きました。
そこでチェックイン。荷物を置いて、ZEPの痕跡を探る調査活動を開始しました。

まずはコンサート会場である「フェスティバルホール」
ここは何とホテルの中から行けるようになっていました。

ホテルからフェスティバルホールは通路でつながっていた

ZEPのメンバーもここから会場入りしたに違いありません。

会場図

しかしこの日は何の予定も入っていなかったため、ホールの前はしっかりシャッターが下ろされていました。

ホールの出入り口

中の見学も事前に問い合わせた時に断られています。せめて外から中の様子を見ようと思っていましたが、それも断念しなくてはなりませんでした。「ちくしょー、少しはアイルランドの大らかさを見習え」
しかたないので建物の外から写真を撮りました。

フェスティバルホール外観

そして謎のナイトクラブ「キングス・ランド」
当時キングス・ランドは予想通りホテルの横の川を渡った北新地にありました。
しかしその時の住所は「北区堂島　船大工２８」だったのですがその後区画整理が行なわれ、地名も変わっている事が分かりました。
Marieさんがネットで昔の地名のわかるサイトで調べ、大体の場所は割り出したのでその範囲で聞き込み調査をしました。

調査先・・・交番、コンビニ、ビルの駐車場のおじさん、御堂筋パレードの実行委員のおじさん、その他そこらへんにいた人。

聞こうとして聞けなかった所・・・「市役所が開いているから古い地図があるかもしれないよ」というパレード実行委員のおじさんのアドバイスがあり行きましたが市役所はパレードの出発直前で阿鼻叫喚の場所となっていました。とても尋ねられる状況ではありませんでした。
それと「聞くだけならいいでしょう。」とヤ☆ザの事務所に入ろうとしたLiZaさんをMarieさんが必死になって止めていました。

しかし地道な聞き込みの結果、船大工通りの範囲が分かった事、昔はどのあたりを「船大工」と言っていたかが分かりました。
そして「キングス・ランド」を知っているおじさんもいました。そのおじさんは店には行ったことはないけど、店は地元では「キングスキングス」と言われていたそうです。場所は思い出せないということで残念でしたが、キングス・ランドがちゃんと存在したという証言は大変心強いものとなりました。
「捜査の基本は足である」ということを実感した私達です。
そこで船大工の範囲にある通りを写真に収めました。この中にかつてのキングス・ランドが存在していたはずです。
我々はこれであきらめたわけではありません。古い地図を見つければ、場所はきっと特定できるはずです。

＊12月にMarieさんが仕事で大阪市に行った時に図書館に立ち寄って古い地図を発見。船大工２８の場所を特定できました。あの時、我々が何度も行ったり来たりした場所でした。

ふと気づけば通りはものすごい人で溢れんばかりでした。1983年以来の歴史を誇る御堂筋パレードが始まらんとしていました。
その熱気を感じながら御堂筋にあるハードロックカフェに歩いていきました。
ここはイベント2003年「ギターウォーズ」の会場となったところで当然ジョーンジーも店を訪れました。
店の中にはジョーンジーのサインがあります。
ここで昼食を取りました。

ジョーンジーのサイン。ここでも壁に書いてます。

食事をしている間にパレードが始まりました。
Nobaさんが13年前に楽団で参加した事があるというパレードを見ながら歩きました。
同じ方向で歩いていたため橘高校ぐらいしか目にすることができませんでしたが、かなり大規模なパレードで面白かったです。

パレードの楽団

私達はパレードに別れを告げて、なんばの高島屋に行きました。
ある重要なアイテムを手に入れると同時に割り勘でお菓子を買い、今日のライヴの楽屋裏に差し入れに持って行くためでした。
パレードのせいか連休のせいか高島屋も物凄い人の数でした。
何とかお菓子と重要アイテムをgetしたあと逃げるように高島屋から出ました。

そしてライヴ会場のあるミナミの繁華街に行きました。ここも物凄い数の人がいました。
そしてデカいカニ道楽、デカいグリコ、派手な食い倒れ人形、デカいふぐ、デカい龍（ラーメン屋）・・・とにかく派手でデカいものが多すぎる・・・
「大阪って魔境だわ・・・」これが一致した感想でした。

かに道楽

ライヴが長丁場になりそうでしたので、ちょっと腹ごしらえ。
Fujiieさんがいろいろと教えてくれましたが、人と街に圧倒されて少々疲れてしまった私達は、結局会場近くのたこやき屋さんに入りました。
この店のたこ焼きも旨い！普通のたこ焼きに醤油味や揚げたこ焼きなど、どれも美味しかったです。

お腹も満足したところで千日前Club　Waterへ
Fujiieさんご夫妻、ふるひろさんを始めバンドのメンバーにお会いする事ができました。差し入れを渡しました。
ここでたくさんの出会いがありました。
神戸でご一緒でしたstairwayご夫妻もイベントに来てくれました。名古屋のTHE　ZEPPELINSのぱーしーさん、お久しぶりの151aのロバート鰻谷さん
レッド・シェッペリソのジミーさんとロバートさん、Larz Gallowsのボードの常連AQUAさん、どうもありがとうございました。

尚、LiZaさんはライヴの途中で東京に戻りました。

タイムスケジュールは
17:30 開場
18:00
　| Larz Gallows
19:30
20:00
　| 大阪ツェッペリン
22:00

予定時間4時間の凄いライヴのスタートです。

ライヴ＆その後の打ち上げについては掲示板での参加者の声をそのまま使わせていただきます。

私の体調ですが、旅行に行く直前に風邪による咳で病院に行きました。出発の日は微熱がありました。それで神戸ではおとなしく飲み食いしてました。
飲むよりもお話しする時間が長かったので、それほど酔いませんでした。神戸市内のホテルに帰ったのは12時半ぐらい。
翌朝はそれでも早く目が覚めてしまったので睡眠時間実質３時間で大阪入りしました。
旅行中かなり体は不調であることは自覚していたのですが、カクテル２杯まで特に何事もなかったと思います。ヘヴンさんが私の「もう１杯いいかなー」という呟きを耳にしたそうです。
カクテル３杯で潰れるなんて思ってもみなかったのですが、あの３杯目のブラディ・マリーがいけなかった・・・
LARZ GALLOWSのライヴはけっこう覚えていると思うのですが、大阪ZEPに至ってはThe Battle of Evermoreのサンディちゃんのお顔（ドラムのサカモトさん+金髪ヅラ）とTrampled Underfootしか覚えてないのです。

私はライヴ終了後、ぱーしーさんに背負われて打ち上げ会場に行きました。
その時「わたくしは今ダイエットをしておりますから〜、羽のように軽いのではないかと思います」とか言ったらしいです。
それとぱーしーさんが独身だと主張した時に「それでは書類上で・・・（籍を入れましょうという意味）」とか言ったそうです。
打ち上げ会場に着いた後、自分から後ろの椅子に横になったようです。
気づいたらAQUAさんから手厚い看護を受けていました。
打ち上げのメンバーはほとんどがミュージシャンでマニアックな話の花が咲いていました。
私達は３時半ごろ会場を出たようです。Fujiieご夫妻がお見送りしてくださいました。
そしてホテルに戻って４時ぐらいには寝たようです。

翌朝はそれでも７時前に目が覚めました。
私は自分のHPのボードに書込みすると、ホテルの調査をしました。スイートがどこに位置しているかを調べました。
9時ごろには皆目が覚めて、仕度が済むとホテル内を見学しました。まずメンバーなどが泊まったであろうスイートルームの入り口の写真を撮りました。

スイートルームに向かいます

そしてさまざまなドラマが繰り広げられたらしいロビーでメンバーがリムジンを待つ、という設定で写真を撮りました。

フィル・カーソンが全裸で歩いたロビー

チェックアウトをしてホテルの外に出て高島屋でgetした重要アイテム、高島屋の紙袋を取り出しました。
stairway夫人のオニヨメ様より王子が「ホテルのショーウィンドウに高島屋の袋を持ってもたれて立っている写真を見たことがある」という貴重な情報をいただいたので、それを基にショーウィンドウにもたれて立つ写真を撮りました。

王子はなぜ高島屋の袋を持ってたんだろう？

その他、ジミーちゃんがクラウンの後部座席ににこやかに乗っている写真もあったそうです。

それからFujiieご夫妻と待ち合わせました。ロックファンのマスターが経営しているお店「カシミール」に行きました。

店の名はもちろんZEPの曲からです

ところが残念なことにお店はお休みでした。
しかたがないので、近くのファーストフードのお店で昼食を取りました。
Fujiieさんの奥様もZEPファンでいろんな話で盛り上がりました。

みんなで楽しくお話しました

そしていよいよ新大阪駅へ。
Fujiieさんご夫妻、Marieさん、ヘヴンさんの見送りを受けて別れを惜しみながら新幹線は出発しました。
ああ、楽しい旅行＆イベントだった。

２日後ふるひろさんからいただいたメールにこんなことが書いていました。「いまだに余韻に浸っております（笑）。なかなか現実に戻れませんが、溜まった仕事が目の前にあってしんどいです（笑）。」
同感です。
またこんな祭りができたらいいな。その時も参加出来たらいいな。その日が来るのを信じてまた元気に働きましょう。

いままでお付き合いくださいまして、ありがとうございました。

付記：KINGS LAND Jrさんから、キングスランドその後について書き込みをいただきました。

キングスランド　３０年前に閉店
当初はフィリピンバンドが主体でしたが、晩年は黒人バンドがメインでした。顧客にはロジャー・ムーアや皇室の島津さんがよくお見えでした。二葉ビルの６階ワンフロア全てが店舗で、エレベーターを出て右へ行くと女子トイレ〜男子トイレ　次にクローク　その先には左手にホール及び客席　右手の奥にはバーカウンターとルーレット＆ブラックジャック。これが後に摘発されて閉店の原因となったのです 。

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