2007年12月10日LONDONREUNIONCRUNGEさんのライヴレポート

コンサート前に行ったタワーハウス

《9日:コンサート前日》

朝ホテルのレストランで伊藤政則さんと遭遇。バカな私は、「チケット引き換えに行かれるのですか」という質問をしてしまいました(恥恥)。伊藤さんは、「今日はね、夕方からあるリハーサルを見に行くんだよ」とのこと。
いいなぁー

さて、地下鉄にのってノースグリニッジに11時頃到着。O2までは歩いてすぐですが、壁に年代ごとのROCKの歴史やその年を代表するアルバム名等が書かれています。
おおっ、「1975:フィジカルグラフィティ」だって。

会場に着くと既にめちゃめちゃたくさんの人が並んでいます。申し込み者のSURNAME(苗字)の1文字目のアルファベット順に列が用意されている模様。
 電光掲示板には「明日は無許可のビデオ、写真はだめよ」という表示が、「えーープロ仕様でなければいいとFORUMにあったのにー」と思いつつも「いいや、だめもとで持っていこっと」と決心。結局これが吉と出ました。

 並んでいる方々を見るとほんと色々な国から来られているようで、周りから聞こえるのは英語より他国語が多い感じ。
私の前の方は(多分)ドイツ語でしたし、イタリア人の方もそばにいました。日本人らしき方もちらほら。「あの方も当たったんだろうなー」と思いつつ並ぶこと2時間、ついにチケットとリストバンドをゲット。正直この時点で初めて「本当に見れるんだ」としみじみ実感。やはりチケットが手元にないというのは不安なものですよ。

リストバンド

 並んでいる時に、日本人の方から声をかけられたのですがその方はなんとオークションでパスワードを買ったと言われていましたので。「本当にチケットがもらえるか心配だったんですけどもらえました!!」と言われていました。

 その後グッズ売り場に並んで又1時間。いや人が多い多い又みんなたくさん買うんですよこれが。パンフレット10部なんてザラみたい。頼まれてるんでしょうねー。私はTシャツとマグカップを購入しました。並んでいるときにチケットを購入して「ウォォォーーーー!!」と叫んでいる人が何人もいました(笑)そうだよね、これまで長かったもん。一度延期になっちゃうし(泣)

  
明日はもりあがるぞぉーー

《10日:コンサート当日》

 朝ホテルのレストランで又伊藤政則さんと遭遇。隣のテーブルでもう一人の方を食事をされていて、聞こえてくるお話をダンボの耳で拾ってました(笑)
何でも前日のリハで、曲のエンディングの回数の意識合わせができてなくて揉めてたとか(何の曲だったのかはコンサート後大体分かりましたが)・・大丈夫かなーとちょっと不安

 午後3時過ぎにホテルを出発。タクシーの予約時にO2アリーナに行くことは伝えてあったのですが、ホテルのマネージャーっぽい方(40代後半から50歳くらい)から、「Do you go to see LED ZEPPELIN? I'm jealous!!」 と言われました。

 午後4時くらいに会場到着。当日にチケットの引き換えに来た人もまだ沢山いたらしく、長蛇の列ができています。
 会場の外の電光掲示板にはこの日の出演者が表示されています。「LED ZEPPELIN」という文字を見ることができるなんて・・

電光掲示板

 又、MOTHERSHIPのロゴが入った飛行船型の気球も浮かんでました。

飛行船型気球


 会場内の施設を歩いているとZEPの服を着た人が多いこと!!これだけで嬉しくなっちゃいます。

 同じく今回のチケット当選者で、日本にいる時からメールで連絡を取り合っていたMさんとお連れのHさんと初めて顔合わせ。会場の時間まで楽しくおしゃべりさせていただきました。(Mさん、Hさん、ありがとうございました!)

 さあ、いよいよ会場が近づいてきました。チケットとリストバンドを見せてついに入場!!,カメラのチェックなんて無し、持ってきてよかったー(只、ペットボトルの水はキャップを外すよう言われました。なんでだろ)
 初めて見るO2アリーナの中はとにかく広いの一言!!東京ドームにさえ行った事のない田舎もんの私にはただただ驚きです。あと場内の雰囲気がなんかいいんですよ!ROCKしてるんです!!

 会場はもう高揚したZEPファンばかり!!
 僕の後ろの列には多分中学生くらいの可愛い女の子(外人さん)がZEPのTシャツを着て連れの人の説明を興奮して聞いてます。ええ子やないかー!
 前の列にはそれはもう筋金入りのロックファンっぽいルックス(モーターヘッドのレミーみたいな)の外人さんが「YEAH−−−!!」と雄たけび上げてます。
 日本のコンサートでは味わえない雰囲気、最高です!スクリーンにはアーメットさんの歴史みたいなビデオが流れています。

 しばらくすると主催者みたいな方が出てきてこのコンサートの趣旨を説明。お客さんはもう何言っても大歓声です(笑)

 そして紹介されたトップバッターはなんとキースエマ−ソン、クリススクワイア、アランホワイト、サイモンカークというぶりてぃっしゅROCKファンにゃあーもうたまらんユニットで「庶民のファンファーレ」です。EL&P+YES+バドカンの登場にいきなりレッドゾーン!! さすがのタイトな演奏を聞かせてくれました。

 続いては超御大ビルワイマン率いるリズムキングスしばらくはこのバンドの演奏をバックにゲストが歌うという形になります。

次に登場したのはパオロヌディーニ。この人は注目ですよ! 何しろ声がいい!! ちょっとスティーヴマリオットっぽいかな?ルックスもグー!さすがアーメットさん、いい人材を発掘しますね。  

続いてはマギーベルさん。名前は昔から知っていますが、ごめんなさい聴いた事ないです。でも渋かったぁー

そしてマギーさんの「PAUL RODGERS!」の声とともにあのドラムのリズムが!!うぉぉー「ALL RIGHT NOW」だぁーーー!!!この日2回目のレッドゾーン突入です。
 僕の前の席に座っていた黒いシックな服を着たおばちゃんが「きゃぁぁぁぁーー!!」みたいな感じでリズムを取ってます。いいですねーこういうの!!しっかしポール師匠の声は変わらないっすねー英国が生んだ偉大なヴォーカリスト,PRとRPを一度に見れるとは、なんて幸運な夜!!
ポール師匠はもう1曲歌い、セットチェンジ。

主催者の方が再び出てきて次のバンドを紹介します。
 そう、フォリナーです!!
 歌うは必殺OLいやぁーん系の金字塔「I WANNA KNOWWHAT LOVE IS」! ドラムセットを見るとジェイソンは確かにいません!(この頃裏で吐いてたんでしょうか)LAメタル世代の私としてはジェフ・ピルソン(EX:DOKKEN)を見れたのも嬉しいです。相変わらずメタルなアクションしてました。ステージには可愛らしい少年少女の聖歌隊みたいな皆さんが。(ポーツマスの小学校の何たらかんたら と紹介されてました)以外にもフォリナーは1曲のみ。会場は再び明るくなります。

いよいよ「その時」へのセッティング開始!!

その時・・・

  
再び明るくなった会場のスクリーンには再びアーメットさんの回想ビデオが。いろんな人のインタビュー映像が出ます。PLANT師匠とPAGE師匠の映像が出たら会場はもう大歓声! 本当にみんなZEPが好きなんですね。セッティング中のアンプのスピーカーにはあの「ZOSO」マークが!!

 そして・・ついに客電が消えます!
 僕はこの瞬間の会場の空気を生涯忘れないでしょう。
 「騒然」という言葉はこういう事を言うんですね。会場全体が「うゎぁぁぁぁーーーん」と共鳴している中、スクリーンにはニュースキャスターの姿が。
ZEPのアトランティック契約時のニュース報道や73年のタンパ公演の際のニュース映像が流れます。「ビートルズを打ち負かした」みたいな感じの報道で、スターシップやリムジン移動の映像が出て、各メンバーの名前が呼ばれ(当然一層の大歓声)、映像が終わり真っ暗になったと同時にドラムのカウントが・・「ジャンジャン!!」 

 「えっ、ま、まさか あの曲?」そう、衝撃の1STの1曲目「GOOD TIMESBAD TIMES」です! スクリーンはモノクロ映像でフロント3人の姿を映します。PAGE師匠はサングラスに黒のフロックコート姿。私大声で叫んでしまいました「かっこいいじゃないかぁーじみーぺいじぃぃーー」
 いや、ほんとにかっこよかったです。PLANT師匠含めスリムになって、見た目に関して言えばPAGE &PLANTの時よりもアップグレードしてたと思います。レスポールの位置もPAGE&PLANTの時より下になってたと思います。曲のチューニングは1音ダウンで3曲目までそのまま続きます。ギターソロではもう凄まじいばかりの大歓声!!正直私がいた席ではPAGE師匠のギターの音がすっごくトレブリーだったんですが、「VERDICT」を聴くとそんなことないですね。やはり位置によって結構違うものですね。エンディングを聴いて「伊藤さんが言ってたのは絶対これのはず」と思わずニンマリ。本番はさすがバッチリでした。

 間髪いれずに「RAMBLE ON」アレンジはPAGE&PLANTのパターンでした。この曲が終わってPAGE師匠がサングラスを取ります。

 そしてまたもMCなしで「HEY HEY MAMA・・」おおーーーーもう来たか「BLACK DOG」!!人気のある曲だけあってお客さんも大騒ぎ。ジェイソンも独自のフィルインで入ってきます。これがかっこいい!!「AH〜AH」の掛け合いでは会場中が大合唱です。ジョンジー師匠はまさに「静かなる錨」です。全然派手ではないのですがスクリーンの映る佇まいのかっこいいこと!!格が違います!!


 3曲終わってPLANT師匠が始めて喋ります!!
「ぐでぃーーぶにん!!」そう、世界一「GOOD EVENING」が似合う男ROBERT PLANT!! 自分にとっては11年ぶりの「生ぐでぃーーぶにん!!」です。

 PAGE師匠はフロックコートを脱ぎます。手にするのはコンサートパンフの写真にも写っていたギブソンのセミアコモデル。かなり大きめです。次は何を演るのかと思った矢先に聞こえてきたスライドギター。何と「IN MY TIME OF DYING」正直驚くと共に彼らのこのコンサートに対する気合が半端ではないと感じました。


 この曲は「アキレス」や「幻惑」等と並んでZEPの曲ではかなり「重労働」な部類の楽曲。それを敢えて演奏するとは・・チューニングもZEPのライヴ時と同じです。
 PAGE師匠は「あの」指差しポーズはしてくれませんでした(多分)が、緩急自在のトリッキーなスライドギターを聞かせます。凄い!「OH MY JESUS」の前ではPLANT師匠がじらします! 

 PAGE師匠はギターを噂のブラックビューティーにチェンジ。PLANT師匠の「初めて演る冒険的な曲」のMCに続いて始まったのは「PRESENCE」の2曲目を飾るヘヴィーチューン「FOR YOUR LIFE」噂は当たってましたね。個人的にも好きな曲なのですが、演奏がすっごくタイトで良かったんですよ!!初演なのにさすが〜。僕、PAGE師匠のアーミングって好きなんですよ。ものすごく個性的でスペーシーなアーミングですよね。チューニングもスタジオチューンと同じで、ジョンジー&ジェイソンのリズム隊も鉄壁で、この日の中でも上位に来る好演だったと思います。  

 さあ、ジョンジー師匠がキーボードに移動します。来たぁーー「TRAMPLED UNDERFOOT」です。ライヴのこの曲は食い気味にイントロが始まるのが大好きなのですが、今日はオリジナル通り。しかしこのグルーヴ感は何?さすがジョンジー師匠かつてPAGE師匠が「音楽の天才児」と呼んだのは言いえて妙!!PAGE師匠もワウペダル踏みまくりでフリーキーなソロを聞かせます。途中のブレイクでのPLANT師匠の「うぅぅぅーーーーーー」の雄たけびはもう最高です!!エンディング近くでは待ってましたの「PUSH PUSH YEAH!!」

 続いては「NOBODY’S FAULT BUT MINE」イントロのヴォーカルとのユニゾンでは77年ツアーのようにオクターヴァーで増幅されたPAGE師匠のギターがうねります。中盤のブルースハープソロ、とんでもなくカッコいい!!PLANT師匠マジでブルースハープ達人ですよね。ギターソロの入りではPLANT師匠の「OH JIMMY!」を期待したのですが今回は無し。



 

そしてジョンジー師匠がまたキーボードへと向かいます

 ジョンジー師匠がキーボードに座り、照明が暗めになります。そして始まった「NO QUARTER」もう「あのまま」の音です!!チューニングは1音ダウン、ステージには白いスモークが出てきています。PAGE&PLANTの「NO QUARTER」も独特の幻想的な感じで大好きでしたが、この曲はやはりジョンジー師匠がいないといけません!!途中のソロでは
 大好きなPAGE師匠のあのじゃずぃーなフレーズが聞けました。曲のサイズ的には73年ヴァージョンと同じくらいでしょうか。映画でもおなじみの「あの」部分では待ってましたのテルミンがこの日初登場です。エンディングソロもPAGE師匠はワウを絡めて弾きまくり!!
 そして終わった後にはPLANT師匠の「PIANO JOHNPAUL JONES!!」語順こそ違え生で聞けたよ〜

 ここでPAGE師匠が黒のベストを脱ぎます。レスポールから弾かれるイントロは「SINCE I’VE BEEN LOVING YOU」PAGE&PLANTの時からそうですがこの曲でのPAGE師匠のプレイは本当にハズレ無し!!リアピックアップのカバーを外したレスポールで粘り気のある絶品のトーンを聞かせます。スクリーンにはそんなPAGE師匠の姿が大写しです。この曲でのフロント2人のコンビネーションはやはり回数をこなしているせいもあるのか流石です!! 

 PLANT師匠が「今日是非演らないといけない曲がある。これもその一つ」と言って流れてきたベースのイントロ。何と「DAZED AND CONFUSED」これも私にとって「IN MY TIME OF DYING」と同じ意味で驚きでした。ZEP時代も77年ツアーからはPAGE師匠のボウイング部分のみだった訳ですから、このイントロが聞けるのは実にアールスコート最終日以来32年振りです。チューニングは1音ダウン。照明は緑を強調した感じで不気味さアップです。そしてボウイングソロの部分では緑色のレーザーのピラミッドがPAGE師匠を囲います。
 昔ネブワースの記事で見たのと一緒だよ〜感激!!その音色の不気味さ!まさにGUITAR WIZARDです。ハイスピードにペースチェンジする部分ではPLANT師匠との掛け合いが復活!!メインリフに戻る部分でPAGE師匠が一度自分を見失います(笑)「弦でも切れたかな」と思いましたが無事に復帰。時間的には12,3分で以前に比べるとコンパクトに
まとまっていましたがそれでも圧巻の演奏でした。

 そして、会場が暗転し、12弦ギターの音がかすかに聞こえたので「ん」と思っていたらいきなり始まってしまいました「STAIRWAY TO HEAVEN」ピンスポが当たる直前にイントロが始まった感じだったので会場のお客さんも「え、もうやるの?」的な感じでした。(これはYOUTUBEの映像等を見てもらえば分かると思います)
 あくまで個人的な意見として述べさせていただければ「STAIRWAY TO HEAVEN」はこの日の演奏の中ではテンションは低いほうだったかも知れません。PAGE師匠のソロの入り方もスタジオバージョンと同じ入り方でソロの時間もかなり短かったです。言い方は悪いのですが何か「この曲は早く終わらせたい」という雰囲気を感じました。メンバーのこの曲に対する複雑な思いが見え隠れするような(PLANT師匠がこの曲を嫌っているのは昔から結構有名ですもんね)
 とはいえROCK史上最も有名なこの曲をお客さんが楽しまない訳はない!!会場にはライターの灯りが点り、PAGE師匠のソロの時はスクリーンの映像があの映画の感じ(真ん中から鏡に映したようなやつ)になり感動しました。 

曲が終わってPLANT師匠が「AHMET,WE DID IT!!」とMC,すかさず12弦の3弦開放のロングトーンから「THE SONG REMAINS THE SAME」チューニングは1音ダウン。PLANT師匠の「PUSH PUSH PUSH」の連呼が久々に炸裂!!曲の序盤では前の曲の流れを引きずっていたような感じでしたが尻上がりにテンションが上がって来てるようです。
 曲が終わるとPLANT師匠が「DRUMS JASON BOHNAM!!」会場は大歓声です。うん、ほんとに頑張ってますJASON!!同い年だけに肩入れしてしまいます。 

PLANT師匠がJASONに関する話をしばらくして突然「I CAN’T QUIT YOU BABY」のイントロを歌いだします。「えっこれをやるのか?」と思ったのもつかの間、いよいよコンサートはそのピークを迎えます。

「I CAN’T QUIT YOU BABY」か?と思った隙を突き始まったキーボードのイントロ、おおっー「MISTY MOUNTAIN HOP」!!私の席は3階席だったので、1階のアリーナの様子がかなり良く分かったのですが、この曲が始まった時の1階のお客さんの「揺れ」は凄かったです。(それを超える瞬間がすぐに来たのですが・・)この曲はスタジオ ヴァージョンのあまりの完成度の高さに、ライヴバージョンは今ひとつに感じることが多かった私ですが、この日は違いました。とにかくジェイソンのドラムスが見事だったのです。テクニックがどうとかではなくグルーヴ感が本当にすばらしく、正直ボンゾ時代のライヴの時よりいいんじゃないかと思う位。チューニングもこの曲はオリジナルでした。  

曲が終わって、PLANT師匠が「今日は50ヶ国から集まっている」みたいな話があり、「そして、これが51カ国目だ(あまり自信ないです)」とのMCからジェイソンのカウントから始まった・・「KASHMIR」
 私はこのコンサートの最初客電が消えた時のことを生涯忘れないと書きました。同じく、この「KASHMIR」が始まった瞬間も忘れることはないでしょう。あの瞬間の会場全体の空気、核が臨界点を突破したようなというか・・個人的にダントツのこの日のベストアクトだったと思います。私はZEPのブート暦も10数年になり、竹本さんの雑誌もずっと購読させていただいています。当然ライヴの「KASHMIR」もかなりの公演分聞いていますが、この日の「KASHMIR」はレッド・ツェッペリンの「KASHMIR」史上においても間違いなくベスト3内に入るくらいの出来だったと思います。O2のブートももう10回以上聞いていますがこの考えは全く変わりません。本当に本当に凄かった。実は翌日の夕刊に、愛すべきデイヴ・グロールのコメンとが載っていて「KASHMIR 1曲だけでもコンサートの価値があった」とあったのを見て、「ああ、デイヴもおなじだったんだ」と感激しました。PLANT師匠のシャウトはもう神懸り的(高いとか低いとかそういう次元ではありません)、曲そのものが1つの大きなうねりみたいになってO2アリーナの隅から隅まで駆け巡っている感じでした。 

「これがラストナンバーだろうな」という予想は当たりメンバーは一度引っ込みます。勿論お客さんがそれを許すはずはなく(笑)、もう轟音のようなアンコールがアリーナを揺るがします。数分後、嵐のような大歓声に迎えられてメンバー再登場。「WHOLE LOTTALOVE」の神々しいリフをPAGE師匠が刻みます
 で、ジョンジー師匠のBASSがユニゾンで入ってくる部分があるでしょ?もうあのタイミングが「絶」なんですよ!!LED ZEPPELINの偉大なる「錨」、ジョンジー師匠にHATS OFFです。中間部分ではチューニング可動ギターDTS−1の効果を生かしたドローンサウンドから待ってましたのPAGE師匠テルミンターイム。PLANT師匠も「まままままままま・・・」で応戦します。ギターソロ後のブレイク後にPLANT師匠が「ブギー・ママ」をさりげなく仕掛けPAGE師匠もそれに乗ってきますが、あっさり裏切り(笑)「WAY−−DOWN・・・」に行きます。「LO−−−−−VE」からのメインリフ復帰の場面では火柱を期待しましたが今回はなし。PLANT師匠のシャウトは天を突き抜けんばかり。エンディングはおなじみのパターンです。  

 PLANT師匠がここで観客及び関係者への謝辞を述べます。これで終わると思ったのか何と2列前のお客さん2人が席を立ちます。思わず日本語で「待たれい!」と言おうかと思いました。まだ「あの曲」をやってないでしょ「あの曲」を! 会場は再びアンコールの渦。  

そしてやっぱり出てきてくれました!多分会場中の殆どの人の予想通り「あの」ドラムのイントロが。
 「ROCK AND ROLL」です。「JOHN BONAM以外まともに叩いているのを殆ど聞いた事がない」あのイントロ、いやージェイソンいい感じでしたよー
 本当に頑張ったよジェイソン!あんたはえらい!
 チューニングは1音ダウンです。私の左隣ちょっと先にいるおばちゃんがついに立ち上がって踊り始めます。ファンにはおなじみの「あの部分」でPAGE師匠のジャンプが出るのか?と思いましたが、左足のキッキングアクションでした、でもかっちょいーー!!!!最後の「LONELYLONELY」をPLANT師匠がじらし気味に繰り返し、ジェイソンの乱打からついに
 エンディング。もうお客さんは完全に狂気乱舞です。

 ジェイソンがスティックを投げ、4人が前に出てきます。 YOUTUBEでも流れてましたがジェイソンが3人の前に跪きます(笑)いやいやこの日一番プレッシャーがあったのは間違いなくジェイソンのはず。本当に素晴らしいプレイでした。

 会場のスクリーンには巨大な「LED ZEPPELIN」のロゴが映し出されます。もうこれがかっこいいのなんのって!! アールスコートの写真をなんとなく思い出してゾクっとしてしまいました。  

そしてとうとう客電が明るくなりました。本当に夢のような時間が終わりを告げました。アリーナから会場外に出るエスカレータ等ではもうみんな興奮状態で語り合っています。
 いくつか放送局のカメラも来てて感想とかを聞いているみたいでした。

 帰りのタクシーの窓からO2の灯り(夜はすっごく綺麗なんです)を見て「LED ZEPPELINのコンサートを見たんだ、自分は」となんともいえない感慨にふけりホテルへと帰宅しました。

 《11日:コンサート翌日》

翌朝ニュースを見るとBBC,CNN始め、いろんな曲で昨日のコンサートを報道してます。改めて(自分はとんでもないコンサートに行ったんだな)と実感。
 ホテルのレストランに朝食に行くと、あのマネージャーさんが朝刊を持って駆け寄ってきました。昨日のコンサートの記事の部分を開いて「出てるよ出てるよ」みたいな感じで見せてくれ、新聞も下さいました。ええ人やー(ちなみに朝刊だったので写真はリハーサル時のもの
 でした。)その日夕方妻とミュージカルを見にピカデリーサーカスに行くと、ロンドンによくある新聞売ってる屋台みたいなとこに手書きで「LED ZEP STORMS LONDON!」の紙が。速攻でイブニングスタンダード購入。見開き2ページの大特集でした。
 お土産でも買おうとヴァージンメガストアに入るとZEPのアルバムが別のところにディスプレイされています。すると突然1STアルバムが大音量で店に流れて驚くやら嬉しいやら。レジに並んでいると2人ほど前の男性の方が「DVD」とMOTHERSHIPを抱えて並んでいます。いいぞいいぞ〜。(後で知ったのですがこの日MOTHERSHIPは多分イギリスで最も売れていたようですね)

イブニングスタンダード紙


《今回のコンサートで》

いくつか思うことを書きます。

1.アコースティックセットが一切無かった。
 これは多分大部分のファンの方が意外に思われたのではないでしょうか。年齢的な問題もありアコースティックセットは絶対やる(やらざるを得ない?)のではと考えていました。残念でもありますが、反面嬉しかったです。ここにも彼らの「気合」が見え隠れしているような気がしました。

2.なんでこんなに凄かった?
 渋谷陽一さんも言われていましたが、正直心の奥底で「大丈夫かなぁ」という心配があったのは事実です(PAGE師匠の負傷延期でその心配は増大していました)しかぁーーーし!!
 「あの」渋谷さんも大絶賛の、とにかくほぼ全てのマスコミも大絶賛のショウになったのです。考えてみればメンバー的には88年のアトランティック40周年コンサートと同じですし、あれから19年もの歳月が流れています。なのに何故今回こんなに凄いコンサートになったのでしょう。
 私の個人的予想としてはやはりメンバーの気合のレベルが違った(そりゃ日程発表後の正に「全世界レベル」での大騒動を見れば気合ははいりますよねー)こと。そしてもう一つはJASON BOHNAMという超A級の遺伝子を持つドラマーがプロとしてのキャリアを重ねてワインのごとく熟成されてきたことではないかと思います。

3.次のツアー?
 情報が錯綜していますが、直感的に「ありそうな」気がします。(ツアーでなくてもでかーい所で何ヶ所かみたいな)正直外国は苦しいかもしれませんが、日本に来たらそりゃもうNEEDLESS TO SAY行きますとも、ええ。

最後に

10月2日の夜、危なくスパムメールと勘違いして削除するところだった当選メールを見てから約2ヶ月ちょっとの間、本当に色々ありました。11月2日に公演延期のWEBニュースを見た時は「あー無理かな」と思いましたが、「こうなったら意地でも行くよ!!そのかわり当分お小遣い無しね!」との妻の言葉には救われました(感謝!)
 そして、この掲示板の皆様には本当に色々激励や応援を頂いて心より感謝感謝です。又、心細い中メールで連絡取り合ってもらったMさん(お連れのHさんも)、本当にありがとうございました。そのMさんとの連絡の橋渡しになって頂いた沼田育美さん、本当にありがとうございました。

これからも更なるZEPの奇跡を期待してレポートを終了させていただきます。

 

おまけ

コンサート・パンフレットからZEP関係の部分を抜粋してます

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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